大きなアナログ絵を「簡単に」スキャン&合成する方法について解説
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アナログで描いた水彩画をデジタルデータ化したいという方、多いと思います。
デジタルデータ化したいのが「小さいサイズの絵」であれば、スキャナで普通にスキャンすれば簡単にデジタルデータ化できますよね。
ですが大きいサイズの絵の場合は、話が違ってきます。
家庭では「A4サイズ」のスキャナを使われることが多く(A3スキャナは高額なので)、絵画のサイズによっては一度にスキャンしきれないことが少なくありません。
大きい絵をスキャンする場合は、絵を分割スキャンしてから合成する必要があるのですが、スキャン画像の合成って結構面倒くさい作業です。
ですが大丈夫です。
Adobeの画像編集ソフト「Photoshop(フォトショップ)」の「Photomerge」と呼ばれる機能を利用すれば、複数のスキャンデータをきれいに、かつ簡単に合成することができます。
というわけで今回は、「Photoshop」の「Photomerge」を利用して大きいサイズの水彩画をスキャン&合成する方法について解説します。
目次
・アナログ絵のスキャン&合成に必要なもの
スキャナ
パソコン
画像編集ソフト「Photoshop」
・Photoshopを使ったスキャンデータの合成の仕方について解説
アナログ水彩画を分割スキャンする
スキャンデータをPhotoshopの「Photomerge」機能で合成
アナログ絵のスキャン&合成に必要なもの
今回ご説明する、アナログ絵のスキャン&合成に必要なものは以下のとおりです。
簡単に解説します。
説明が不要な方は、次項の「Photoshopを使ったスキャンデータの合成の仕方について解説」へ飛んでください。
・スキャナ
・パソコン
・画像編集ソフト「Photoshop」
説明が不要な方は、次項の「Photoshopを使ったスキャンデータの合成の仕方について解説」へ飛んでください。
スキャナ
言うまでもありませんが、アナログ絵をスキャンする場合はスキャナが必要です。
ある程度詳しい方はご存じかと思いますが、 水彩画のようなアナログ絵をスキャンする場合は、「CCD」と呼ばれるタイプのセンサーを持つスキャナが適しています。
ご家庭によくあるプリンターなどに搭載されているスキャナの多くは、「CIS」センサーを搭載した廉価タイプで、 色をきちんと読み込むことができません。(特に黄色系の色は読みにくい)
アナログ絵の色をできるだけ忠実に再現したいのであれば、CCDセンサーのスキャナを使いましょう。
例えば以下のような製品が、絵のスキャンには向いています。 一つ目のGT-X830はミドルレンジモデル、2つ目のGT-X980はハイエンドモデルです。
いずれも結構前に出た製品なのですが、スキャナってモデルチェンジの頻度が少なく、未だ販売され続けていて人気なのですよね。
性能面に関しては、ミドルレンジモデルでも十分です。
ある程度詳しい方はご存じかと思いますが、 水彩画のようなアナログ絵をスキャンする場合は、「CCD」と呼ばれるタイプのセンサーを持つスキャナが適しています。
ご家庭によくあるプリンターなどに搭載されているスキャナの多くは、「CIS」センサーを搭載した廉価タイプで、 色をきちんと読み込むことができません。(特に黄色系の色は読みにくい)
アナログ絵の色をできるだけ忠実に再現したいのであれば、CCDセンサーのスキャナを使いましょう。
例えば以下のような製品が、絵のスキャンには向いています。 一つ目のGT-X830はミドルレンジモデル、2つ目のGT-X980はハイエンドモデルです。
いずれも結構前に出た製品なのですが、スキャナってモデルチェンジの頻度が少なく、未だ販売され続けていて人気なのですよね。
性能面に関しては、ミドルレンジモデルでも十分です。
パソコン
これは説明は要らないと思います。
取り込んだ複数枚のスキャンデータを合成したり、色を調整するためにはパソコンが必要です。
取り込んだ複数枚のスキャンデータを合成したり、色を調整するためにはパソコンが必要です。
画像編集ソフト「Photoshop」
スキャンデータの合成は、どのような画像編集ソフトでも行うことができますが、
つなぎ目を目視で合わせて合成しなくてはいけないため、結構面倒なのですよね。
できるだけ簡単に画像の合成を行いたいのであれば、「Photoshop(フォトショップ)」がおすすめです。
Photoshopに搭載されている「Photomerge」という機能で、簡単に画像合成が行えます。
Photoshop(フォトショップ)はAdobeが提供する画像編集ソフト。
利用するには、Adobe Creative Cloudで提供されている月額制のソフトを申し込むか、 もしくは単体で販売されているPhotoshop Elementsを買うという選択肢があります。
いずれもAdobeの公式サイト、もしくは Amazonでも購入可能です。
ちなみにAdobe Creative Cloudで「Photoshop」を利用するのであれば、 LightroomとPhotoshopが月額1,078円で使える「フォトプラン」が一番お得です。
なぜか、「フォトプラン」はPhotoshop単体のプラン(月額2,728円)よりも安いんですよね。
いずれのプランもPhotoshopの機能に変わりはありませんので、「Photoshop」だけを利用したい人には「フォトプラン」がおすすめです。
※価格は2021年5月10日確認
私の場合、画像編集ソフトは日常的に使うものの利用は1日1時間もいかない程度ですし、 使う機能も限られているため、単体で販売されている Photoshop Elements をずっと利用しています。
単体ソフトは最初にまとまったお金がかかりますが、 サブスク(月額制)のように継続してコストがかかることがないため、私的には単体ソフトの方が高コスパなのですよね。
という感じで、自身の環境にあったタイプのソフトを選んでください。
できるだけ簡単に画像の合成を行いたいのであれば、「Photoshop(フォトショップ)」がおすすめです。
Photoshopに搭載されている「Photomerge」という機能で、簡単に画像合成が行えます。
Photoshop(フォトショップ)はAdobeが提供する画像編集ソフト。
利用するには、Adobe Creative Cloudで提供されている月額制のソフトを申し込むか、 もしくは単体で販売されているPhotoshop Elementsを買うという選択肢があります。
いずれもAdobeの公式サイト、もしくは Amazonでも購入可能です。
ちなみにAdobe Creative Cloudで「Photoshop」を利用するのであれば、 LightroomとPhotoshopが月額1,078円で使える「フォトプラン」が一番お得です。
なぜか、「フォトプラン」はPhotoshop単体のプラン(月額2,728円)よりも安いんですよね。
いずれのプランもPhotoshopの機能に変わりはありませんので、「Photoshop」だけを利用したい人には「フォトプラン」がおすすめです。
※価格は2021年5月10日確認
私の場合、画像編集ソフトは日常的に使うものの利用は1日1時間もいかない程度ですし、 使う機能も限られているため、単体で販売されている Photoshop Elements をずっと利用しています。
単体ソフトは最初にまとまったお金がかかりますが、 サブスク(月額制)のように継続してコストがかかることがないため、私的には単体ソフトの方が高コスパなのですよね。
という感じで、自身の環境にあったタイプのソフトを選んでください。
Photoshopを使ったスキャンデータの合成の仕方について解説
スキャンした複数のアナログ水彩画データを、Photoshopで合成する方法について解説します。
アナログ水彩画を分割スキャンする
まず、アナログ水彩画を分割スキャンします。
例えば私はF4サイズ(334×242/mm)の紙を使用して水彩画をよく描くのですが、 F4サイズだと縦横ともにA4(210×297/mm)よりも大きく、A4のスキャナでは一度にスキャンしきれません。
なので分割してスキャンします。
具体的には、以下のように4分割してスキャンしています。
今回例に用いているのはF4サイズであるため、4分割にしていますが、 絵のサイズにあわせて分割数を決めてください。
分割スキャンのコツは、重なり合う部分を多く作ることです。
その理由ですが、大きいサイズの絵をA4スキャナでスキャンすると、スキャナーの読み取り部分から絵の一部がはみ出てしまいますよね。
そうするとはみ出たところだけわずかに浮いた状態になり、読み取り部分にスキマができてしまうため、 スキマ付近の絵が色ムラを起こした状態で読み取られてしまいます。
色ムラが起こると、絵と絵を繋ぎ合わせた時に色があわなくて合成しにくいです。
ですが、分割スキャンするときに重なりあう部分を多く作っておけば、 色ムラを起こしていない部分同士をつなぎ合わせられるため、キレイに合成できるというわけです。
先にも書いた通り、絵のサイズにあわせてスキャンの分割数を減らしたり、増やすとよいでしょう。
例えば私はF4サイズ(334×242/mm)の紙を使用して水彩画をよく描くのですが、 F4サイズだと縦横ともにA4(210×297/mm)よりも大きく、A4のスキャナでは一度にスキャンしきれません。
なので分割してスキャンします。
具体的には、以下のように4分割してスキャンしています。
今回例に用いているのはF4サイズであるため、4分割にしていますが、 絵のサイズにあわせて分割数を決めてください。
分割スキャンのコツは、重なり合う部分を多く作ることです。
その理由ですが、大きいサイズの絵をA4スキャナでスキャンすると、スキャナーの読み取り部分から絵の一部がはみ出てしまいますよね。
そうするとはみ出たところだけわずかに浮いた状態になり、読み取り部分にスキマができてしまうため、 スキマ付近の絵が色ムラを起こした状態で読み取られてしまいます。
色ムラが起こると、絵と絵を繋ぎ合わせた時に色があわなくて合成しにくいです。
ですが、分割スキャンするときに重なりあう部分を多く作っておけば、 色ムラを起こしていない部分同士をつなぎ合わせられるため、キレイに合成できるというわけです。
先にも書いた通り、絵のサイズにあわせてスキャンの分割数を減らしたり、増やすとよいでしょう。
スキャンデータをPhotoshopの「Photomerge」機能で合成
アナログ絵のデータを取り込んだら、すべてのデータをPhotoshopで開きます。
ここでは例として、4分割してスキャンしたアナログ水彩画のデータを用いて解説していきます。
注意点として、利用するPhotoshopのバージョンや設定によっては以下とは画面の表示が異なっていたり、 設定の仕方が異なる可能性があります。
最近のPhotoshopであれば「Photomerge」機能は搭載されているはずですので、 当記事を読んでも理解できなかった場合は、Photoshopで提供されているマニュアルをご覧ください。
以下、Photoshopで開いたスキャンデータです。
Photoshopで4つのスキャンデータを開いた状態です。
スキャンデータを開いたら、「画質調整」> 「Photomerge」 > 「Photomerge Group Shot」をクリックします。
Photomerge Group Shotをクリック
クリックすると、以下のようなダイアログが表示されます。
「すべてを開く」をクリックてください。
「すべてを開く」をクリックすると、Photomerge Group Shotの作業画面に切り替わります。
この画面で、合成作業をおこなっていきます。
まずベースとなる画像を、「最終」(と書かれている)エリアにドラッグ&ドロップします。
ベースとなる画像はどれを選んでも構いません。
選んだら、右側のメニューに表示されている「鉛筆ツール」をクリックし、そのツールで「元画像(左に表示されている画像)」エリアに表示されているスキャンデータの合成したい部分をなぞっていきます。
「鉛筆ツール」をクリック
以下のような感じで、鉛筆ツールでなぞります。
鉛筆ツールでなぞるのは、合成したいと思う部分の大体の位置で構いません。
鉛筆ツールでなぞると、その部分が「最終」エリアに表示されている画像に自動合成されます。
合成部分が変に切れてしまっていたり、きちんと絵が合成されていないなと感じる時は、 鉛筆でなぞった線を「消しゴムツール」で消すなどして、もう一度なぞりなおしてください。
ここまでの説明を読んでいると、ややこしく思えてしまう方もおられるかもしれませんが、要は
だけなので、上記と同じ作業を画像の数だけ繰り返してください。
同じようにして他の画像も、繋ぎ合わせたい部分を鉛筆ツールで適当になぞり、合成していきます。
各画像は、画面下部に表示されているフォトエリアより選択可能です。
すべての画像をつなぎ合わせられたら、右下に表示されている「完了」ボタンをクリックしてください。
以下のようなステータスバーが表示され、合成データが作成されます。
パソコンのスペックにもよりますが、合成には若干の時間がかかる場合がありますので、反応が遅くても余計なボタンを触ったりせず待ちましょう。
終わると、合成画像をもとにした画像データが新しく作られます。
以下、合成された画像データです。
念のため、画像を拡大するなどして細部を確認するとよいでしょう。
複数の画像を繋ぎ合わせて自動合成したとは思えないくらい、キレイに合成できているはずです。
必要に応じて画像回転や色補正などの調整を行い、最後にデータを保存するのを忘れないようにしましょう。
以下、色補正などの調整を行ったあとのデータです。
正確に合成できているのがわかると思います。
ここでは例として、4分割してスキャンしたアナログ水彩画のデータを用いて解説していきます。
注意点として、利用するPhotoshopのバージョンや設定によっては以下とは画面の表示が異なっていたり、 設定の仕方が異なる可能性があります。
最近のPhotoshopであれば「Photomerge」機能は搭載されているはずですので、 当記事を読んでも理解できなかった場合は、Photoshopで提供されているマニュアルをご覧ください。
以下、Photoshopで開いたスキャンデータです。
Photoshopで4つのスキャンデータを開いた状態です。
スキャンデータを開いたら、「画質調整」> 「Photomerge」 > 「Photomerge Group Shot」をクリックします。
Photomerge Group Shotをクリック
クリックすると、以下のようなダイアログが表示されます。
「すべてを開く」をクリックてください。
「すべてを開く」をクリックすると、Photomerge Group Shotの作業画面に切り替わります。
この画面で、合成作業をおこなっていきます。
まずベースとなる画像を、「最終」(と書かれている)エリアにドラッグ&ドロップします。
ベースとなる画像はどれを選んでも構いません。
選んだら、右側のメニューに表示されている「鉛筆ツール」をクリックし、そのツールで「元画像(左に表示されている画像)」エリアに表示されているスキャンデータの合成したい部分をなぞっていきます。
「鉛筆ツール」をクリック
以下のような感じで、鉛筆ツールでなぞります。
鉛筆ツールでなぞるのは、合成したいと思う部分の大体の位置で構いません。
鉛筆ツールでなぞると、その部分が「最終」エリアに表示されている画像に自動合成されます。
合成部分が変に切れてしまっていたり、きちんと絵が合成されていないなと感じる時は、 鉛筆でなぞった線を「消しゴムツール」で消すなどして、もう一度なぞりなおしてください。
ここまでの説明を読んでいると、ややこしく思えてしまう方もおられるかもしれませんが、要は
合成したい部分を鉛筆ツールでなぞる
同じようにして他の画像も、繋ぎ合わせたい部分を鉛筆ツールで適当になぞり、合成していきます。
各画像は、画面下部に表示されているフォトエリアより選択可能です。
すべての画像をつなぎ合わせられたら、右下に表示されている「完了」ボタンをクリックしてください。
以下のようなステータスバーが表示され、合成データが作成されます。
パソコンのスペックにもよりますが、合成には若干の時間がかかる場合がありますので、反応が遅くても余計なボタンを触ったりせず待ちましょう。
終わると、合成画像をもとにした画像データが新しく作られます。
以下、合成された画像データです。
念のため、画像を拡大するなどして細部を確認するとよいでしょう。
複数の画像を繋ぎ合わせて自動合成したとは思えないくらい、キレイに合成できているはずです。
必要に応じて画像回転や色補正などの調整を行い、最後にデータを保存するのを忘れないようにしましょう。
以下、色補正などの調整を行ったあとのデータです。
正確に合成できているのがわかると思います。
最後に
Photoshopを利用した、アナログ絵のスキャンデータの合成の仕方については以上となります。
自分で複数のスキャンデータをつなぎ合わせるのは面倒な作業ですが、 Photoshopの「Photomerge」機能を利用すれば、絵をなぞるだけで画像合成ができてしまいます。
ソフトをお持ちでない場合、ある程度のコストがかかってしまうという欠点はあるものの、 コストをかけても惜しくないくらい便利な機能です。
アナログ絵の合成を頻繁にされる方には、ぜひ試していただきたい機能だと思います。
自分で複数のスキャンデータをつなぎ合わせるのは面倒な作業ですが、 Photoshopの「Photomerge」機能を利用すれば、絵をなぞるだけで画像合成ができてしまいます。
ソフトをお持ちでない場合、ある程度のコストがかかってしまうという欠点はあるものの、 コストをかけても惜しくないくらい便利な機能です。
アナログ絵の合成を頻繁にされる方には、ぜひ試していただきたい機能だと思います。
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