水彩を使った絵手紙(はがき絵)に向く「はがき」について解説 | 毎日水彩画

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水彩を使った絵手紙(はがき絵)に向く「はがき」について解説

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水彩ではがきに絵を描いて送りたい。

そんな方、結構多いです。
キレイな絵が描かれたはがきが届いたら、相手も嬉しいですよね。

ただ、普段私たちが使っている一般的なはがきは、水彩絵の具の利用には向いていません。

全く描けないということではないのですが、色がキレイにのらなかったりにじみが出たりと、 仕上がりがイマイチになってしまう恐れがあります。

また描きにくいため、絵自体が失敗する可能性も高まります。

わざわざ手間をかけて絵を描くのですから、できるだけキレイに仕上げたいですよね。

今回は「はがき絵」を水彩で描きたいという方向けに、 「はがき絵」に向く道具についてお話ししたいと思います。

水彩に向く「はがき」について

年賀状などに使われることの多いはがき…例えば印刷用のインクジェットはがきなどは、 水彩絵の具には向きません。

絶対に描けないわけではありませんが、 つるつるしていて絵の具がのりにくくキレイに描けません

また普通はがきはインクジェットに比べるとまだ描きやすいですが、 水を使うと紙にうねりが出やすく、キレイには仕上げにくいです。

水彩絵の具を使って絵を描くのであれば、以下のようなはがきを使うことをおすすめします。

水彩紙を使ったはがき

水彩絵の具を使ってはがきに絵を描くのであれば、水彩紙で作られたはがきを用意しましょう。(以下のようなはがき)


ネットショッピング、もしくは画材店などへ行けば、色んな種類の水彩用はがきが手に入ると思います。

一般的なはがきとは異なり、水彩用のはがきには水に強い水彩紙が用いられているため、 紙が変ににじんだり色がおかしくなったりということがありません。

水をたくさん使うと紙にうねりが出ることはありますが、 一般的なはがきに比べるとキレイな状態を保ちやすく、描きやすいところも〇。

たっぷり水を使って描きたい方は、厚みのある水彩紙はがきを選ぶようにするとよいでしょう。

水彩紙をはがきサイズにカットして使う

水彩用の紙が手元にあるのであれば、その紙をはがきサイズにカットして使うという手もあります。

普通の紙をはがきとして送ることができるの?と思われる方もおられるかもしれませんが、可能です。

ただしサイズや重さなど、規定されている条件(参考)を満たす必要があるほか、 以下の点に注意する必要があります。

宛名面に「郵便はがき」または「POST CARD」という表記を入れること

宛名面にメッセージを書く場合は、紙の面積の2分の1の範囲に抑えること

郵便番号の枠を書く場合は、赤色で書くこと

ちょっとややこしく思えるかもしれませんが、 要は一般的な郵便はがきと同じようなデザインにすればよいだけなので、問題ないと思います。

完成したはがきに切手を貼れば、通常の郵便はがきと同じように配達してくれるはずです。

ただし沢山はがきを出す予定であるのなら、最初からはがきタイプの水彩紙を買ったほうが手間がありません。

顔彩を使うなら「画仙紙はがき」もおすすめ

水彩用のはがきを探していると、「画仙紙はがき」と呼ばれるはがきを目にすることがあると思います。 画仙紙はがきも水彩用のはがきではあるのですが、和紙に近い質感の紙が使われているため、 一般的な水彩絵の具だとにじんで描きづらい可能性があります。

もし画仙紙はがきを利用するのであれば、「顔彩」と呼ばれる日本画用の水彩絵の具を 使われることをおすすめします。



顔彩は、顔料にでんぷんや膠などを混ぜて作られた絵の具で、普通の水彩絵の具と比較すると透明感が少なく、 色の出方がくっきりしています。

和紙と相性が良いため、画仙紙はがきに顔彩を使うと味のある絵が描けるんです。

にじみが出るのが苦手な人には向きませんが、雰囲気のあるはがき絵を送りたい人にはおすすめです。 例えば書道などで墨を使って和紙に文字を描いたとき、微妙ににじむ箇所が出てきますよね。

画仙紙はがきに顔彩で描いた場合も、そのような感じでかすかににじみます。

顔彩は色を重ねすぎると汚くなるため、何度も画面を筆でこするのではなく、サッサと絵を描ける人におすすめです。

水分ではがきが凸凹になった場合は

水彩用のはがきであっても、水分で紙に「うねり」が全く出ないわけではありません。

どのような水彩紙のハガキを使うのかにもよりますが、沢山水を使って絵を描くと紙が凸凹になりやすいです。

もし紙に凸凹としたうねりが出た場合は…

1.一旦絵の具を完全に乾かす

2.紙の裏面(絵が無いほう)を筆などで「軽く」ぬらして、紙を伸ばす

3.紙の上に本などの重しをおいて、一晩おいておく

上記のようにしてみてください。

なお紙の裏面を濡らす際、沢山水をつけすぎると表面の絵の具が溶ける可能性があるため、軽く紙が湿る程度に留めてください。

あと重しをする際、はがきの上にキレイな紙などを敷いてカバーをしたうえで、重しを置くようにした方が安全です。

そうやって一晩おくと完全にとまではいかないものの、ほぼ真っすぐな状態に戻っているはずです。


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