水彩画を描くのに必要な道具について解説 道具によっては100均も可 | 毎日水彩画

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水彩画を描くのに必要な道具について解説 道具によっては100均も可

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水彩画を描きたいけれど、どのような道具を揃えればよいのかがわからない。

そんな初心者、おられるかもしれません。

学生の頃に、授業で水彩画を描いたことがある方は少なくはなく、 その時と同じ道具でよいのかな?と考える方もおられると思いますが、実は学生の頃に使っていた水彩絵の具と、大人向けの水彩絵の具って異なるんですよね。

今回は、絵画初心者が水彩画を描くのに必要な道具について、わかりやすく解説します。

水彩画で最低限必要となる道具

水彩画を描くために、最低限必要な道具は以下の5点です。

・水彩筆
・水彩絵の具
・紙
・筆洗
・パレット

これだけで本格的な絵画をはじめられるなんて、他の絵画に比べるとものすごく手軽ですよね。

水彩画は他の絵画ジャンルに比べると比較的低コストではじめられる絵画であり、大人の趣味に人気が高いのも頷けます。


ちなみに上記5つの道具は、100円均一のお店でも揃えることが可能です。が、すべてを100均で揃えることはおすすめしません。

理由は、100均の道具で水彩画を描いたとしてもきれいに描けない可能性が高いこと、また100均の製品だと水彩本来の良さを知ることができず、楽しめないからです。

というわけで以降、100均でOKな道具と、100均以外で揃えたい道具についてわけて解説します。

100均でもOK!な水彩画の道具について

筆洗(筆を洗うための器)やパレットは、100均でもOKです。
100均で揃えてもOKな水彩画の道具

・筆洗
・パレット

筆洗は100均の製品をはじめ、自宅にある不要な瓶や器などを使用しても大丈夫です。

とはいえ、筆洗は100均のではない製品でもなくともそれほど高いものではないため、買う機会があれば揃えておくとよいでしょう。



上は私が使っている小さな筆洗ですが、使わないときには折りたためるため便利です。

パレットに関しては、本音をいうと100均に売っているようなプラスチック製のものではなく、 アルミ製のきちんとした製品を購入したほうが良いのですが、100均の製品でも大丈夫です。

私自身、使用している複数のパレットの中には、100均で買った製品も混ざっています。



ただし100均で売っているパレットの中には、仕切りが極端に少なくサイズが小さいものもあるため、そういったものは避けましょう。

学生の頃に学校で使っていたような、ある程度仕切りの多いパレットを選ぶことをおすすめします。

長く使えるものを買いたいなら、画材メーカーのアルミパレットがおすすめです。

100均はNG!な水彩画の道具

筆や水彩絵の具、紙に関しては、100均で揃えることはおすすめしません。

特に水彩絵の具は、製品によっては同じ水彩とは思えないくらい発色や使いやすさが異なるため、専門メーカーの絵の具を選びましょう。
100均で揃えるのはおすすめできない水彩画の道具

・水彩筆
・水彩絵の具
・紙

以下、ひとつずつ説明していきます。

水彩筆

100円均一の水彩筆がダメな理由ですが、まずほとんどがナイロン製で水の含みが悪いこと、また作りが甘いのか穂先が揃いにくく、繊細な描画がしづらいです。

あと個体差があるのですが、毛が非常によく抜ける筆があり、そういった筆ではまともに描けません。

100円で数本の筆がセット…などといった具合に100均の水彩筆は非常にお手頃ではあるのですが、きちんとした絵を描きたい人にはおすすめできないです。



買うなら画材メーカーが販売する水彩筆がおすすめですが、 画材メーカーの製品であっても安い製品であれば500~1000円くらいで買えます。

その価格だと多くはナイロン製で水の含みはよくありませんが、ナイロン筆でも画材メーカーの製品であれば作りがきちんとしているため、そこそこ使いやすいはずです。

描き心地にこだわるのであればリス毛を使用した筆や、高価ではありますが「テン(コリンスキー)」の毛を利用したセーブル筆と呼ばれる筆がおすすめです。
筆の材質

安い筆 ナイロン製
高品質筆 リスやセーブルなど天然毛を使った筆

ナイロン筆と天然毛を使った筆の違いですが、 まずナイロン筆は、筆に水をたくさん含むことができないため、広範囲を塗る場合に何度もパレットと紙を往復しなくてはならず、不便です。

ですがコシがあるため、作りの良い製品であれば細かい描画がしやすいです。

一方でリスやテンなどの天然毛を使った水彩筆は、水の含みがとても良いため、絵の具を継ぎ足さずとも広範囲を塗ることができます。

ただし天然毛の筆でも安物だと、毛先がばさばさになりやすかったりするので、注意が必要です。品質の良い天然毛筆は適度なコシがあり、繊細な線が描きやすいです。

両方使ったことのある私自身からすると、やはり天然毛の筆のほうが使いやすいのですが、コシがあるという点に関してはナイロン筆も悪くはないため、予算と相談しましょう。

お値段と使い心地を両立させたいなら、リセーブルと呼ばれる特殊な筆もおすすめです。




次に筆の種類ですが、最初に買うのであれば以下の筆を揃えておくと、大抵の場面に対応できます。
筆の種類

・細い丸筆(4号前後)
・中位の丸筆(8号前後)
・太目の丸筆(12号以上)
・平筆 小
・平筆 大

号数は筆のサイズです。
上記は目安の号数であり、多少数字が上下しても大丈夫です。

描く絵のサイズや描き方によっては他の筆のほうがあっている場合もありますが、 描きやすいと感じるかどうかは実際に描いてみないことにはわかりません。

なので、まずは上記を揃えましょう。




どのような筆を選ぶか…ですが、 参考として、以下のホルベインの画筆セットはサイズが程よく値段もお手頃なので、はじめての方にもおすすめできます。

材質はナイロンとイタチの毛の混合毛で、描きやすいはずです。

以下の6本セットも手頃です。 ただし太筆が含まれていないため、12号程度の丸筆を別途買い足すことをおすすめします。

なお、水彩筆については以下の記事でより詳しく解説していますので、興味をお持ちの方はご覧ください。

水彩絵の具

冒頭でも述べた通り、学生の頃の授業によく使われる水彩絵の具は、一般的な大人向けの水彩絵の具とは種類が異なります。

これから水彩画をはじめるのであれば、画材メーカーが販売している「透明水彩」と呼ばれる種類の水彩絵の具を選びましょう。



100均のお店で扱っている水彩絵の具は、ほとんどが不透明水彩と呼ばれるタイプです。

同じ水彩だからよいのでは?と思われる方もおられるかもしれませんが、 不透明水彩と透明水彩とでは全く違います。

また百均の絵の具は、発色や絵の具の伸びなどが画材メーカーの絵の具とは大きく異なるため、おすすめできません。

100均の絵の具では、水彩ならではの描き味を楽しむことができないと思います。

本当に描き心地が大きく違ってきますので、水彩をやりたいと思ったのなら絵の具にはこだわってください。




どの絵の具を選べばよいのか?ですが、特にメーカーなどにこだわりがないのであれば、ホルベインの製品がお値段も品質の面でもおすすめです。 とりあえずは色の知識がない人でも、18色もあれば十分だと思います。 あまり沢山の色を使わないのなら、12色でもOKです。

私自身は昔から使う色が少ないため、一番最初に12色セットを買って、あとは特定の色のみを単品で買い足すことを繰り返している感じです。

自分がどの色をよく使うか…は、絵を描いているうちにだんだんとわかってくると思いますので、まずはセットで一通りの色を揃えておくとよいでしょう。

紙は水彩紙を使おう

最後に紙ですが、できれば「水彩紙」と呼ばれる水彩用の紙を利用しましょう。

私自身、ちょっと練習したい…なんてときには100均の画用紙を使って簡単な絵を描くことがあるため、 「絶対に水彩紙を…」とは言いづらいのですが、きちんとした絵を描くときには水彩紙を利用されることをおすすめします。



水彩紙をおすすめする理由は、水彩紙でないと本格的な水彩画をきれいに描くのが難しいからです。

描いた絵の保存性の面においても、一般的な画用紙よりも水彩紙のほうが優れています。

水彩で描いたときの色の出方やにじみ方も、一般的な画用紙と水彩紙とでは全然違い、水彩紙のほうが断然楽しめるはずです。

水彩紙は価格が高めなものも少なくありませんが、 せっかく水彩画を描くのであれば、水彩紙も用意しておきましょう。




実際の製品についてですが、お手頃な水彩紙であれば以下のような製品がおすすめです。 いずれも水彩紙にしてはお手頃な価格で、水彩紙ならではの適度なぼかしやにじみが楽しめます。

薄手の紙であるためにでこぼこしやすいこと、また耐久性は普通程度という感じですが安いので、私自身も簡単に描きたいときにはよく利用します。

水で紙がでこぼこするのが気になる場合は、以下を参考にして下さい。

参考: 水彩画を描くと紙がでこぼこする…を防ぐ・直す方法について解説




きちんと描きたいときには、以下のような水彩紙がおすすめ。 アルシュは水彩紙の中でも特に高価であるため、私自身はきちんと描きたいときにはウォーターフォードを利用することがほとんどです。

いずれも描き心地は非常に良いため、ぜひ試してみて下さい。



なお水彩用の紙に関しては、以下でより詳しく解説していますので、 水彩紙を選ぶ際の目安にしていただければと思います。

参考:水彩画を描くなら「紙」にはこだわるべき理由 水彩紙の選び方についても解説


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